久松海神祭-獅子舞とハーリー

踊る獅子使いと暴れる獅子-久松獅子舞
久松伝統の勇壮な獅子舞

5月30日(旧暦5月4日・ユッカヌヒー)に開催された海神祭。
宮古島の各漁港で行われるので毎年どこに行くか迷うのですが、今年は久松の海神祭を見に行きました。

久松の海神祭といえば、ハーリーの後で行われる獅子舞が有名。
宮古島の夏祭りなどでも披露される獅子舞ですが、やはり本拠地で地元の人たちが見守る中での演技とあって、ひときわ迫力を感じました。

4頭の獅子とそれぞれの獅子に付いた獅子使いが整列。
まずは大人しく地面に伏せた獅子達の前で伝統の衣装に身を包んだ獅子使いたちがお囃子と唄に合わせて踊り始めます。
やがて踊りに誘われるように立ち上がり、暴れ回る獅子。
その獅子をあやすように踊り続ける獅子使い。

本格的な毛並みで4本の足までリアルに揃った大きな獅子と獅子使いの迫力ある舞は、内地の獅子舞とは一味違う、沖縄ならではの伝統的なもの。

暴れる獅子を取り押さえる獅子使いとの攻防も見ものです。
今年は、はりきりすぎた獅子が、勢い余って転倒する場面も、、、
大迫力の獅子-久松獅子舞
迫力満点の獅子

久松の獅子舞には毛並みや毛色が少しずつ違う4頭の獅子が登場します。
1頭だけたてがみと背中が黒い獅子がいて、何だか綾分っぽい雰囲気を醸し出しています。

大きくて毛並みもふさふさのリアルな獅子は近くで見ると大迫力。
ただふとした瞬間に見せる仕草がまるで大きな飼い犬のようにも見えて可愛らしくもあります。

獅子に噛まれると厄払いになるということで、獅子使いに連れられた獅子達たちは見物客のテントに頭を突っ込んで回ります。
小学生のテントからは悲鳴と歓声が飛び交います。
母親に抱かれた小さな子供はぎゃん泣き。
獅子に水分補給(お酒かも?)するおじぃの姿も、、、

獅子舞の後には相撲大会や演舞が繰り広げられ、漁港は賑やかな歓声に包まれていました。
力強い櫂さばき-久松ハーリー
久松海神祭のハーリー

海神祭の最初に行われたハーリー。
ちょっと出遅れてしまってハーリーは途中からしか見ることができなかったのですが、、中学生対抗のハーリーでは小さな手で懸命に櫂を漕ぐ子供たちに見物の親や知り合いから大きな声援が飛んでいました。

同じ中学生の子がMCをやっていたのですが、「◯◯(友達の名前)もっと漕げー!」、「止まると舟が沈みまーす」、「死ぬ気で漕げー!」、「どうせ明日は筋肉痛だー」などなどパワーワードが飛び出してひとしきり会場の笑いを誘っていました。

職域対抗の決勝戦では白熱した優勝争いが繰り広げられ、56年生チームが優勝。
なんと7年連続の優勝だそうで、チームワークばっちりのつわもの揃いといった感じです。

熱戦の後の船着場には、年に一度の出番を終えた4隻のサバニが静かに並んでいました。