アジサシの舞うビーチ
夏空のビーチを舞うアジサシ
夏の訪れとともに宮古島にやってくる渡り鳥、アジサシ。
毎年海岸沿いで青い空に舞う白いアジサシを見つけると「あー夏になったなぁ」と感じます。
宮古島の東海岸にある漁港脇、地元の人しか訪れないビーチの少し沖合にある岩場では、夏のはじめ頃にアジサシたちがやってきて巣をつくり子育てをします。
ビーチの波打ち際を歩いていると、岩場から飛び立ったアジサシ達が空を舞い始めました。
青い海、青い空をバックに優雅に舞う白いアジサシ。
なんとも美しい風景なのですが…
実は「これ以上近づくな」という親アジサシの警告を兼ねた「威嚇」なのです。
無視してさらに進むと、次々と鋭い鳴き声をあげながら頭上スレスレをかすめるように飛んで攻撃してきます。
時には頭上でのフン攻撃も仕掛けてきて、今回は見事一発命中!
親鳥にしてみれば、ヒナたちを守るために必死なのですが、この時期はあちこちで攻撃にあう被害者(?)も続出しているみたいです。
静かなビーチの木陰で
アジサシたちは岩場から一定の距離を取ると、様子を伺うように飛び回ってはいるものの威嚇攻撃はなくなります。
あまり親鳥たちに不安を抱かせても申し訳ないので、離れた場所でゆっくりすることにしました。
このビーチにはモンパやアダンの木陰がたくさんあるので、のんびりするのにもってこいです。
さっきまで沖の方で素潜り漁をしていた地元の人が獲物を持って帰っていきます。
木陰に座っているおじいさんがいたのですが、前を通りかかると手招きをして呼び止められました。
私の周りに鳥たちが集まって一緒に遊んでいるように見えたようで、とてもほほえましい風景だと思って見ていたそうです。
本当は威嚇攻撃されてたんです…といってしまうと何だかせっかくの思いを壊してしまうような気がして、思わず笑ってごまかしてしまいました。