アウダウヌヒダとアジサシ

アウダウ とアジサシ-アウダウヌヒダ-

青い海、青い空に舞うアジサシたち

池間島の北東にアウダウヌヒダ(青道の浜)という小さな浜があります。

この小さな浜では天然のプールのようなくぼみに美しいブルーの水をたたえた印象的な青い澪を見ることができます。
沖合いに向かってのびるこのひときわ青い澪を地元の人はアウダウ(青道)と呼び、(うろ覚えですが昔読んだ池間島の本によると)死者を迎える船がここを通ってやってきて霊魂をのせて天に運ぶと言われているそうです。

アウダウのある浜なのでアウダウヌヒダ(青道の浜)。

実を言うとこの小さな浜が本当にその名前なのか確かではないのですが、はじめてこの浜を見つけた時に本に書かれていた方角と美しいブルーの海の情景がそっくりだったので、ずっとこの名前で呼んでいます。

少し沖合に大きめの岩がいくつか並んでいて、毎年5月から8月にかけてアジサシが集団で巣を作って子育てをしています。
今年も様子を見に行くとたくさんのアジサシが真夏の青空に舞っていました。

卵を抱いている時やヒナが小さい時は親鳥の威嚇がすごいのですが、子育て時期も終盤の8月ということもあって子供達もすでにある程度成長していて、この日は比較的平穏に様子を見ることができました。

若鳥たちは2、3羽でじゃれあうように飛んでいたり、水面すれすれに飛んで魚をつかまえたり…
岩場の上では縄張り争いなのか小さなイザコザ(?)もあったり…

入道雲とアジサシ-アウダウヌヒダ-

真夏の入道雲とアジサシ

真夏の青空に映える真っ白でスマートなアジサシたち。
夏を感じさせてくれるお気に入りの鳥です。

この日は大きな入道雲が次々と島や海の上に浮かんで、真夏の昼下がりに特有の「かたぶり」を降らせていました。

夏場はアジサシたちがいて賑やかな浜ですが、アジサシたちがいない時期は独特の雰囲気が漂っています。
しんと静まりかえった浜で吸い込まれそうな青い澪を見ていると、なんだか神秘的な気分になります。