狩俣海神祭Vol2-ハーリー競争と祭を彩る大漁旗

浜から全力で押し出すスタート風景-狩俣海神祭
戦いの始まり-スタートの風景

広い砂浜と遠くに池間大橋をのぞむ西の浜で開催される狩俣ハーリー。
漁港内で行われるハーリーと違って、スタート時には二人がかりでサバニを砂浜から押し出してレースが始まります。

漕ぎ手が全て乗り込むと準備OKの合図で櫂を掲げ、3隻すべての櫂があがったところで「スタート!」の合図。
合図と同時に押し手が水飛沫を盛大にあげながら全力でサバニを押し、漕ぎ手が一斉に力強く櫂を漕ぎはじめます。
勢いに乗ったサバニは青い海に吸い込まれるように、みるみるうちに小さくなっていきます。

迫力満点のスタート風景。

そんな中、大人たちに混じってわらわらとサバニに乗り込んできた少年野球チームのちびっこ達。
スタートの合図が響くといつもと違って押し手がそっと優しくサバニを押していたのが印象的でした。
砂浜に乗り上げてゴール-狩俣海神祭
戦いの後-ゴールの風景

ゴールが近づくと漕ぎ手たちが櫂を掲げてそのままザザーっと砂浜に乗り上げます。

勝利して満面の笑顔を振りまく人もいれば、力を使い果たして疲労困憊、ぐったりしている人、そのまま海に浸かってクールダウンする人も。
後ろで「あれ見て、電池切れてるよ。1本しか立ってない」という声が聞こえて、思わず笑ってしまいました。

ちびっこ達の乗った少年野球チームも無事に帰還。
ちびっこ達はまだまだ元気がありあまっている様子でした。
大漁旗を掲げて青い海を走る漁船-狩俣海神祭
祭を祝う大漁旗とお楽しみイベント

海神祭の日には漁船がありったけの大漁旗を掲げて祭を彩ります。
朝の雨の影響で漁船パレードは見ることができなかったのですが、西の浜の浜辺には大漁旗を掲げた漁船が集結していました。

祭の終盤、漁船は隣接する狩俣漁港へ帰っていきます。
色とりどりの大漁旗を掲げた漁船が旗をなびかせながら青い海を走る姿は絵になります。
最後には役目を終えた3隻のサバニがボートに引かれて漁港へと帰っていきました。

ハーリーが終わった後には子供達向けの催しも開催。
海中での「フルーツまき」ではパイナップルやメロン、スイカに混じってキャベツも空中を舞っていました。
「お菓子まき」では小さな子供達が両手いっぱいにお菓子をのせて、うれしそうにはしゃいでいました。

レースに参加する人も見る人も、子供からお年寄りまでみんなが楽しめる地域の一体感を感じさせるアットホームな狩俣海神祭でした。