宮古島の夏祭り2023年
東西大綱引き
4年ぶりの本格開催とあって、宮古島は文字通りのお祭り騒ぎとなりました。
市街地の西里通り、下里通り、市場通りには露店が並び夕方からは歩行者天国。パレードやライブなど色々な催しが行われます。
夏祭りの一番人気は「東西大綱引き」。
下里通りと市場通りの交差点を中心に東西で大綱を引き、その年の「豊漁」と「豊作」を占います。
22日の日没頃、下里通りに行ってみると道路脇では青年会のメンバーがさらしを巻いて準備中。
道路の真ん中には大きな綱が置かれていました。
大綱には無数の小さな綱がついていて、これをみんなで引くのですが、綱引き終了後にこの小さな綱を切ってお守りとした持ち帰るのが習わしとなっています。大綱は男綱と女綱の2本あり、それぞれの大綱の先端に西軍「狩俣青年会」と東軍「下地青年会」の大将(?)が乗って笛を鳴らしながら中心地点へ大綱を導きます。
二つの綱ががっちりと結合されると、いよいよ大綱引きの始まり。
大綱を引く人たちと見物客の境がわからないほどごったがえす中、3回勝負の1回目は西軍が勝利。
大将を載せた「勝ち神輿」が登場し、唄に合わせて神輿が宙を舞います。
勝敗がつく毎に出てくるこの「勝ち神輿」、とにかくワイルドで迫力があり、初めて見た時からハマってしまって大のお気に入り。
激しく上下左右に跳ね回り、宙に放り出される神輿。
その上で神輿についた綱1本を支えに大きく手を振りながら勝利の喜びを見せつけます。
その後2回目と3回目を続けて東軍が勝ち、今年は「豊作」という結果になりました。
久松の獅子舞-獅子を目覚めさせる舞い
久松の海神祭・ハーリーの時に披露されるおなじみの伝統芸能で、これも大のお気に入り。
沖縄各地に伝わる獅子舞ですが、それぞれの集落によって獅子の顔も動きもすべて違っています。
もじゃもじゃの毛に覆われた個性的な顔立ちの獅子は威厳たっぷり。
でも何だか真面目にお座りしている姿は愛嬌があって可愛く感じてしまいます。
獅子あやしが太鼓や三線の伴奏にあわせて舞い始めると、その舞に誘われるように獅子も頭を揺らし始め、やがて我慢できなくなったように立ち上がって一緒に踊り始めます。
立ち上がるとその姿は迫力満点。
動きもまるで本物の生き物のようです。
久松の獅子舞-暴れ回る獅子
獅子に頭を噛まれると、邪気や病を食べてもらえてご利益があると言われています。
とはいえ小さな子供達にとっては目の前に怪物が覆い被さるようなもの。あちこちで泣き声や悲鳴が聞こえてきます。獅子はひとしきり観客に突っ込んでは頭を噛んでご利益を与えた後、ようやく獅子あやしと一緒に元の場所へ戻っていきました。
最後に獅子あやしの青年が獅子をねぎらうように手を置いて語りかけている光景が何だかとても微笑ましかったです。
2023年、4年ぶりの宮古島夏祭りは23日夜の花火大会で終了。
久々に人混みにまみれながら、熱気を肌で感じた三日間でした。